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睡眠呼吸障害

睡眠呼吸障害とは睡眠に関連して生じる呼吸障害の総称であり,有病率は一般人口の1%以上で,特に中年期に多く,30〜60歳の男性で4%,女性では2%前後である。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

1)臨床症状
閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは,睡眠時の上気道閉塞による10秒以上持続する閉塞性あるいは混合性の無呼吸が頻回に起こり,夜問の睡眠分断と動脈血酸素飽和度の低下を来す疾患である。

睡眠時無呼吸のタイブ(模式図)

睡眠時無呼吸のタイブ(模式図)


 
主症状として,日中の眠気,大きなイビキ,睡眠時の窒息感やあえぎ呼吸,夜間の頻尿,覚醒時の倦怠感などが認められる。身体的な特徴としては,肥満,脂肪が多く短い首,上気道の狭小化,小下顎あるいは下顎後退が認められる,また,小児で口蓋扁桃の肥大により本症候群が引き起こされることがある。
日中の眠気は夜間の睡眠分断に起因し,その結果として,交通事故,労働災害,学業・作業能率の低下,家庭・社会生活上の問題,記憶・集中力の減退,抑うつ状態,生活の質(QOL)の低下を来す,また,夜間の低酸素血症を長期間繰り返すことによる心循環器系の合併症として高血圧症,肺高血圧,肺性心,不整脈,虚血性心疾患を生じ,時には突然死に至ることもある。
中枢神経系の合併症としては,低酸素脳症,認知障害,乳頭浮腫,脳血管障害が認められる。

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2)診断
次のA,B,Cの症状が認められる場合,この疾患の疑いが高い。
A.強い眠気がある。時として,患者はそれらの症状を自覚しないことがあるが,その場合には周囲の者によって症状が観察される
B.睡眠中に閉塞性の呼吸停止か頻回に生じる
C.随伴症状
1.大きなイビキ
2.朝の頭痛
3.覚醒時の口渇
4.幼児においては,睡眠中の胸壁の陥没
診断の確定には,携帯型装置(鼻口呼吸センサー,気道音センサー,パルスオキシメーター)による睡眠中の呼吸状態の記録や終夜睡眠ポリグラフ検査が必要であり,専門機関への紹介か必要である。ベッドパートナーからの情報聴取や消灯後30分から1時間程度のイピキの状態を家庭で録音してきてもらうだけでもほぼ臨床的には診断可能である。終夜睡眠ポリグラフ検査では,胸腹部の呼吸運動かあるにもかかわらず鼻口部の換気が10秒以上停止,すなわち上気道の閉塞による呼吸障害の所見がみられる。これか睡眠1時間あたり5回以上出現する場合には病的とみなす。これに加えて,無呼吸に伴う頻回の覚醒反応や動脈血酸素飽和度の低下がみられる。
日中の眠気の重症度評価にはエップワース眠気尺度や睡眠潜時反復測定検査(Multiple Sleep Latency Test : MSLT)が有用であり,エッブワース眠気尺度では10点以上,MSLTでは平均入眠潜時が10分未満のことが多い。
終夜睡眠ポリグラフ検査により,無呼吸/低呼吸指数(睡眠1時間あたりの回数)が5〜15の場合を軽症,15〜30を中等症,30以上が服症と分類される。鑑別診断としては,後述する上気道抵抗症候群,中枢性睡眠時無呼吸症候群,中枢性肺胞低換気症候群,原発性イビキ症があげられる。
3)治療
次に示すようなさまざまな治療がある。適切な治療の選択にあたっては,内科,耳鼻咽喉科,歯科口腔外科,神経精神科など,この疾患に関連する診療科による総合的な評価が必要である。近年,各科の専門家を集めた睡眠時無呼吸症候群を専門とする医療機関も登場している。
(1)生活指導
肥満に伴って発症・増悪している場合には,減量させると上気道周囲の組織の肥厚が軽減するため,症状が改善する。上気道の閉塞は仰臥位で誘発されやすくなるので,軽症例では抱きまくらなどを利用して側臥位で眠る習慣をつけると,無呼吸の回数を減らすことができる。不眠を訴え睡眠薬を投与されていたり,寝酒を飲む患者も多いが,睡眠薬・アルコールは無呼吸を悪化させるため服用は基本的に禁止である。
(2)持続陽圧呼吸療法
(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)
特殊なマスクをつけ上気道内を常に陽圧に保つことで,上気道の閉塞を|昨IIIする。近年,持続陽圧呼吸療法が保険適応となり,機器も小型化したため,在宅で行えるようになった。
(3)歯科装具による下顎前方固定法
マウスピース様の歯科装具を用いて睡眠中の下顎の後退を防止することにより,舌の沈下による気道の閉塞を防ぎ無呼吸を改善する。
(4)外科的治療
軟口蓋の肥厚が著明な場合には口蓋垂軟口蓋咽頭形成術,口蓋垂軟口蓋形成術が行われる。この上,CPAPも効果がない場合には最終的に気管切開が行われることもある。
(5)薬物療法
呼吸促進作用のあるアセタゾラミド(ダイアモックス),プロゲステロンや睡眠中の筋緊張を強める三環系抗うつ薬などの薬物療法も行われる。
症例:閉塞性睡眠時無呼吸症候群
55歳、男性。身長162cm,体重90kgでBMIは34.3と高度の肥満がある。夜間睡眠時に断続的に激しいイビキがあり、配偶者の観察では頻回な呼吸停止がみられていた。また、夜間の頻尿、口渇を認め、熟睡感がなく、覚醒時の倦怠感の訴えがみられた。会社の役員であるが,会議中に居眠りをしたり、車を運転中に追突事故を起こしたりしたこともあったため、近医の紹介で受診した。エッブワース眠気尺度では14点であり,終夜睡眠ポリグラフ検査では無呼吸/低呼吸指数が98.3,MSLTでは平均入眠潜時が3分であった。CPAP治療を1年間継続して行ったところ、無呼吸はほぼ消失し、臨床症状の改善が認められた。

上気道抵抗症候群

上気道抵抗症候群は睡眠中に呼吸努力が亢進することにより引き起こされる。呼吸努力の亢進が覚醒反応を生じさせ,睡眠を分断し,日中の眠気を来す。無呼吸や低呼吸,動脈血酸素飽和度の低下は出現しない。診断には食道内圧のモニタリングが必要であるが,終夜睡眠ポリグラフ検査で無呼吸や異常な四肢の運動かみられないにもかかわらず,覚醒反応が睡眠1時間当たり10回を超える場合はこの障害か疑われる。治療は閉塞性睡眠時無呼吸症候群と同様に持続陽圧呼吸療法(CPAP)などが有効である。

中枢性睡眠時無呼吸症候群

1)臨床症状
中枢性睡眠時無呼吸症候群では,睡眠中に呼吸運動の停止(中枢性無呼吸)あるいは減弱が生じ,通常,酸素飽和度の低下を伴う。この疾患では,中途覚醒が主体の不眠を訴えることか多いか,日中に強い眠気が生じることもある。一夜のうちに数回の中途覚醒が生じるが,息を吸おうとあえいだり,窒息感を伴う場合がある。日中の疲労感,倦怠感がみられる。一般人目においては,加齢に伴って頻度が高くなる。
2)診断
次のA,B,Cの症状が認められる場合,この疾患の疑いが高い。
A.不眠または過度の眠気の訴え。患者は,時として臨床症状を白覚していない
B.頻回に生じる睡眠中の浅い呼吸ないし呼吸の停止
C.少なくとも次のうち1つの随伴特徴を示す
1.睡眠中のあえぎ,うなり声,窒息感
2.頻繁な体動
3.睡眠中のチアノーゼ
診断の確定や重症度評価には,閉塞性睡眠時無呼吸症候群の場合と同様に,終夜睡眠ポリグラフ検査か必要である。
終夜睡眠ポリグラフ検査では,胸腹部の呼吸運動と鼻口部の換気の両方が同時に10秒以上.停止するのが観察される。
3)治療
中枢性睡眠時無呼吸症候群は閉塞性睡眠時無呼吸症候群と比べて,酸素飽和度の低下も軽度であり,心循環器系の合併症も少ない。しかし、無呼吸の頻度が高く,不眠や過眠の自覚症状を伴う症例では治療が必要となり,CPAP,薬物療法か行われる。薬剤としては,アセタゾラミド(ダイアモックス)250〜500mgやクロミプラミン(アナフラニール)10〜25mgが使われることがある。
症例:中枢性睡眠時無呼吸症候群
70歳、女性。元来、神経質で内向的な性格である。50歳ごろより慢性的な不眠があったが、最近増悪してきた。以前は入眠困難が主であったが、最近では頻繁な中途覚醒,熟眠感の欠如を認めるようになった。通常の睡眠薬では不眠が改善せず、日中の抑うつ気分、頭重感、食欲不振も認めるようになったため、近医の紹介で来院した。終夜睡眠ポリグラフ検査を行ったところ,睡眠時間1時間当たり19.3回の無呼吸を認めた。無呼吸の型は中枢性無呼吸が主体であった。アセタゾラミド250mgを投与したところ、無呼吸数が減少し,不眠も軽減したが,手足のしびれ感、頻尿などがみられたため,クロミプラミン10mgに変更した。現在は、不眠,抑うつ症状とも軽快している。

むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害

むずむず脚症候群

1)疫学的事項
むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome : RLS)では,下肢を中心に夜間睡眠時に不快な耐えがたい感覚が起こり,このためにじっとしていられず不穏な運動を生じる。RLSは睡眠障害の中では,神経症性不眠症や睡眠時無呼吸症候群などについで有病率が高く,その割合は1〜3%程度と考えられている。
2)臨床症状
むずむず脚症候群(RLS)の臨床特性に基づいた診断
1.感覚異常のために強く足を動かしたいという欲求が存在する
2.落ちつきのない運動
3.安静臥床状態で症状が発現もしくは増悪し、体(四肢)を動かすことにより改善する
4.症状は必ず夕方〜夜間に増悪する
このうち,もっとも基本となる異常感覚は,痛み,不快感,虫かはう感じ,むずむず感,かゆいなど多彩な表現で訴えられる。常に足を動かしたいという欲求があり,動かすと楽になるという運動系を含めた障害かみられると,RLSの可能性が高い。 RLSの症状は,下肢を動かしているときは起こらず,臥床もしくは座っていて下肢を動かさないときに生じる。これらの症状か夜間に集中して発現もしくは増悪するという特徴は,RLSのみでみられる。夜間就床後このような症状が生じるため人眠が障害され,夜間中途覚醒時にも同様の状態が出現するため,再入眠の障害か生じる。なお,この症状は,夜間後半〜11頃Jには軽減ないし消失する。
現在のところ,夜間のみに症状が生じる場合を軽症,夕方から出現する場合を中等症,昼問から上記症状が存在する場合を重症とおおまかに分類している。
3)診断
本疾患の症状は,前述したように感覚一運動症状なので,問診により上記の4項目を満たすことを確認することで診断する。RLSの60〜80%で,次に述べる周期性四肢運動が合併しているので,これがあるかどうかも家族に確認すべきである。
一般に60歳以降に発症したRLSでは,鉄欠乏性貧血や血清鉄は正常でもフェリチンが低値を示すことが多く,これに対する治療によって症状が改善するため,血清鉄とフェリチンを測定すべきである。
むずむず脚症候群と周期性四肢運勣障害のみられる身体条件,誘因と疾患
・妊娠中       ・多発神経炎
・鉄欠乏性貧血     ・脊髄疾患
・慢性腎不全(特に透析中)・葉酸欠乏
・胃切除後      ・ビタミンB欠乏
・うっ血性心不全    ・バルビタール系薬剤の離脱期
・慢性関節リウマチ    ・三環系抗うつ薬
・パーキンソン病     ・カフェイン
↑に示すように多くの身体疾患や
条件に伴って出現する2次性RLSがある。原疾患の改善によりRLSが改善したり,治療反応性が改善するので,各疾患について検索しておくべきである。なお,45歳以下の若年発症例では,家族内発症が多く常染色体優性遺伝を示すことかある。
4)鑑別診断
(1)アカシジア(静座不能)
抗精神病薬投与中に,その抗ドパミン作用のために生じる副作用であり,RLSと同様に患者はいらいらしてじっと座っていられなくなる。
(2)肢端紅痛症
体か温まると四肢の灼熱痛,皮膚紅斑,皮膚温上昇か出現し,冷やすと消失する。RLSでも温度変化で症状が出現することがあるが,紅斑はない。肢端紅痛症ではRLSのように運動によって症状が緩和することはない。
(3)疼痛‐運動脚症候群
片足もしくは両足の激しい疼痛と焼けるような痛みを伴い,第一指の不規則な不随意運動がみられる。本疾患の症状は睡眠と関係なく生じ,運動による軽減は認められない。
5)治療
(1)クロナゼパム
本剤はベンゾジアゼピン誘導体であるため,感覚運動症状の軽減だけでなく,入眠促進や中途覚醒の抑制も期待できる。就寝前ないし夕食後に0.5〜1.0mg程度を投与する。効果かない場合には他剤への変更が望ましい。クロナゼパム(リボトリール)は,重症例での効果は不十分だか,副作用が少なく,まず試みるべき薬剤である。
(2)中枢ドパミン作動薬
レボドパ・カルビドパ合剤などのドパミン製剤,ドパミンアゴニストであるペルゴリド,タリペキソール,ブロモクリプチンなどが効果がある。眠前もしくは夕食後に,レボドパ(メネシット)100〜200mg,ペルゴリド(ペルマックス)50〜150μg,タリペキソール(ドミン)0.4〜0.8mg,ブロモクリプチン(パーロデル)2.5〜5mgを用いる。嘔気などの消化器系の副作用が生じやすいので注意すべきである。有効例では,感覚一運動症状の軽減に伴い睡眠障害の改善が得られる。
(3)オピオイド製剤
コデインの有効性が確認されている。しかし,本剤は依存形成と乱用の可能性があるので,最重症例で,ドパミン作動薬とクロナゼパムの併用で効果のない場合に限ってのみ,短期間用いるべきである。
どの薬剤も,長期使用により,耐性が形成され効果が減弱する可能性がある。RLSでは症状の変動があるので,症状の軽い時期には薬剤を減量もしくは中止すべきである.2次性のRLSでは原疾患の治療を並行して行う。前述したフェリチン欠乏では,鉄剤の十分な投与のみで症状が完全に消失することも多い。
症例:むずむず脚症候群
64歳、男性。過去に鉄欠乏性貧血のため鉄剤を服用したことがある。60歳過ぎから、夜間臥床(おおよそ22時ごろ)した後に、ふくらはぎから足首のあたりにかけて,むずむずする違和感を感じるようになった。この異常な感覚は部位が一定しておらず、移動することが多い。むずむず感は、体を動かしていると楽になるので,足を曲げたり伸ばしたり、振ったり、寝返りを打ったり,ベッドから出て歩き回った。最近では気になって寝つけず、いつも寝不足で日中体がだるくて眠かった。以前は、症状は夜間臥床時のみ生じていたが,最近では日中に臥床したときにも生じるようになった。足や腰が悪いのではないかと考え,整形外科を受診したが特に問題ないといわれた。
診断:むずむず脚症候群(鉄?フェリチン欠乏による)
治療:タリペキソール(ドミン)(0.4mg)1錠/夕食後
硫酸鉄(フェロ・グラデユメット)1錠/朝食後

周期性四肢運動障害

1)疫学的事項
一般人口での有病率は,1〜4%といわれている(前節のむずむず脚症候群より若干多い)。この病気はむずむず脚症候群同様いろいろな身体条件を背景に起こるが,特に高齢者層に多い,著しい性差は認められない。中途覚醒を主とする不眠症や過眠症と診断されているものの中には,周期性四肢運動障害が存在している場合がある。
2)臨床症状
周期性四肢運動障害(Periodic Limb Movement Disorder :PLMD)は,夜間睡眠中に片側あるいは両側の足関節の背屈運動を主体とする周期的な不随意運動(PLMs)が反復して起こ
るために睡眠感の障害を生じるものである。不快な感覚を主体とするむずむず脚症候群(RLS)とはこの点が異なる。PLMsは,1回の持続は0.5〜5秒(多くは1.5〜2.5秒)と短い。出現間隔は5〜90秒とされているが,20〜40秒のものがもっともよくみられる。
筋電図によるPLMsの記録↓

周期性四肢運動障害での不随意運動

周期性四肢運動障害での不随意運動


 
前述のように,RLSの60%以上の症例で周期性四肢運動か出現する。PLMsは浅いノンレム睡眠の時に多く,深いノンレム睡眠では少なく覚醒時にも出現する。レム睡眠ではほとんどみられない。夜間前期から中期にかけて起こりやすく,明け方には軽減,消失する。PLMsの出現には変動があり,疲れている時,カフェインを多くとった時などに起こりやすい。一般に高齢者の方がPLMsの頻度が高い。PLMsが多発すると,これによって中途覚醒が生じ,睡眠の量あるいは質的低下により,昼間の眠気,倦怠感を呈する。覚醒時のPLMsによって,入眠障害を来すこともある。ただしPLMsがあっても,中途覚醒の少ない症例では自覚症状はみられない。
3)診断
診断フローチヤート↓
周期性四肢運動障害の診断フローチャート

周期性四肢運動障害の診断フローチャート


 
PLMDの確定診断には終夜睡眠ポリグラフ検査を施行して,周期性四肢運動指数(PLM index : 1時間当たりのPLMsの個数)か5以上であることを確認することか必要であり,専門機関に紹介する必要がある。PLMsは覚醒中にも出現しているため,睡眠中のPLMsには気づいていない患者でも,覚醒時のPLMsにはほぼ全例が気づいているので,問診によってもほぼ診断可能である。家族,特にベッドパートナーに睡眠中に四肢の賢常な運動がないかどうか確認する。
4)鑑別診断
(1)寝入りばなのびくつき(入眠期ミオクローヌス)
入眠期に生じる全身性,時に身体の一部分に生じる瞬間的な筋収縮で,ほとんどが単発性だが,まれに多発することがあり,不眠の原因になることがある。生理的現象なので誰にでも起こりうるか,長期間持続することはない。PLMDのような規則性はない。夜間に多発して不眠の原因になっているような場合には,クロナゼパム0.5〜2mgやジアゼパム5mgを就寝前に投与する。
(2)こむら返り(夜間下肢有痛性筋けいれん)ふくらはぎを中心とした有痛性筋けいれんである。こむら返りは,睡眠中だけでなく,眠る直前や中途覚醒時に起こることも多い。局所のマッサージやストレッチが予防によい。PLMDでの不随意運動は,こむら返りのような疼痛を伴うことはない。
(3)睡眠てんかん
てんかんの異常運動は,PLMDのような周期性はみられない。夜間長時間にわたって持続することは少ない。脳波検査で,異常運動に一致しててんかん性脳波異常が認められる。
(4)睡眠時無呼吸症候群での周期性四肢運動
睡眠時無呼吸症候群において,無呼吸終結時の覚醒反応に一致して周期性四肢運動様の不随意運動が起こることがある。また,持続陽圧呼吸療法による違和感によって覚醒反応が増え,この際にPLMsが出現もしくは増悪することがある。このような場合には無呼吸が減少しているにもかかわらず不眠や過眠が改善しないこともあり,PLMDとしての治療が必要になる。
5)治療
むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は共通した病態であり,両者の治療はほぼ共通している。症状には波があるので,軽い時期には薬剤を減量して,耐性ができないよう配慮すべきである。
むずむず脚症候群と同様の身体疾患・条件による2次性のPLMDがあるので,こうした面での検索か必要である。神経疾患か背景となっている可能性がある場合には,専門医の診察が必要である。

ねぼけ

睡眠時遊行症と夜驚症

1)疫学的事項
睡眠時遊行症,夜驚症ともに発症に性差はなく,小児における頻度は15%前後である。成人での頻度は睡眠時遊行症で約1%,夜驚症では1%以下で,ともに成人になってからの発症はまれである。睡眠時遊行症の最初のエピソードは5歳前後にみられることが多く,12歳ごろに発現頻度かもっとも高くなる。夜驚症の多くは5〜7歳で発症し,発症直後の時期の発現頻度がもっとも高い。両者ともほとんど毎日起こすものから,数カ月に1回程度までその頻度はさまざまである。
2)臨床症状
(1)睡眠時遊行症
睡眠時遊行症では徘徊が主症状だが,起き上がって寝床の上に座るだけのものから,物置での放尿など半ば目的があるような行動をとるものや,取り乱して逃げまどうようなものまである。呼びかけなど周囲からの刺激には反応しない。叫び声をあげることはないが,窓,ドア,壁やガラス製品などでけがをしがちである。通常,睡眠の最初の3時間以内に生じ,エピソードは30分以内(多くは15分以内)に終わる。エピソード終了間際の出来事について記憶していることもあるが,エピソード
から覚醒せずそのまま再入眠した場合にはエピソード中の記憶はない。睡眠時遊行症を呈する児では錯乱性覚醒,夜驚症,夜尿症を呈する頻度が睡眠時遊行症を示さない児よりも高い。
(2)夜驚症
夜驚症では叫び声が特徴で,見開いた目,恐怖に引きつる顔,多量の汗,呼吸促拍を伴う。恐怖の刺激から逃れようと寝床から逃げ出そうとする場合もある。覚醒した場合には錯乱を示し,また動悸や息苦しさもしばしば訴える。心臓病を有する成人の場合には夜驚症が突然死と関連する可能性もある。通常睡眠の前半3分の1に生じ,エビソードは10分以内(多くは5分以内)に終了し,30秒程度のこともある。エピソードについては記憶がない場合もあるが,静止画像的な記憶を報告する場合もある。なお夜驚症は昼寝時にも発現するので,睡眠時驚愕症とも呼ばれる。
小児の場合には遺伝的,発達に伴う一過性の要素,あるいは心理学的な要因の関連が強いと考えられている。夜驚症を呈する成人では不安感が高いことが報告されている。小児でも臨床的観察から不安と睡眠時遊行症や夜驚症との関連が指摘されている。
3)診断
睡眠時遊行症,夜驚症とほかの睡眠時随伴症との鑑別は専門医療機関に依頼する必要がある。終夜睡眠ポリグラフ検査により確定診断ができるが,睡眠時遊行症も夜驚症も,自宅では連日エビソードを服しても,検査室ではそのエピソードが生じにくい。腫眠ポリグラフの所見としてはともにエピソードが深いノンレム睡眠期から生じることが特徴である。睡眠時遊行症や夜驚症のエピソードを示さなかった場合でも終夜睡眠ポリグラフ検査を行うと深いノンレム睡眠明から直接覚醒となる頻度が高い。
鑑別すべきものとしては,てんかん,錯乱性覚醒,悪夢,レム睡眠行動障害,閉塞性睡眠時無呼吸症候群があげられる。
ねばけが一晩に何回も起きる場合には側頭葉てんかんや前頭葉てんかんの複雑部分発作の可能性がある。てんかん発作の際に強い恐怖感を伴うこともある。てんかんの場合,日中の短時間の脳波検査ではてんかん性脳波異常が記録できないことも多い。終夜睡眠ポリグラフ検査を用いると,夜間のてんかん発作を記録できる可能性が高まる。
錯乱性覚醒は睡眠からの覚醒途中あるいは覚醒後の著明な精神的な混乱であるが,徘徊や恐怖は伴わない。錯乱性覚醒は,睡眠時遊行症や夜驚症の患者でみられることかあり,錯乱性覚醒だけが単独に起こる場合のみこの診断をつける。
ねぽけという観点からは,悪夢とレム睡眠行動障害が鑑別診断にあがる。ともにレム睡眠と関連した睡眠時随伴症で,レム睡眠の出現が増える睡眠の後半に生じやすい。悪夢は恐怖・不安感から夢にうなされる状態だが動き回ることはない。覚醒させても錯乱に陥らない。幼児期に始まり小児期に多いが,成人期・老年期に至るまで症状を訴えることもある。レム睡眠行動障害ではレム睡眠期に生理的に出現する筋緊張抑制が不十分となり,夢内容に従い行動する。高齢者に多い疾患であるが,小児でもみられる。
なお閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者でも錯乱状態や睡眠時遊行を示すことがある。この場合覚醒障害と誤って診断して薬物治療を開始すると症状が悪化する場合がある。
錯乱性覚醒,睡眠時遊行症,夜驚症,悪夢,てんかんの複雑部分発作の鑑別診断要点↓

錯乱性覚醒,睡眠時遊行症,夜驚症,悪夢,てんかんの複雑部分発作の鑑別診断の要点

錯乱性覚醒,睡眠時遊行症,夜驚症,悪夢,てんかんの複雑部分発作の鑑別診断の要点


 
4)治療
通常は経過観察していると自然に消失する。この点を家族に十分に説明して不安を取り除くことが重要である。頻度が少ない場合には,特に治療を要しないことも多い。誘因(各種のストレス,鎮静剤,発熱,環境刺激,興奮,痛みなど)がある場合にはできる限りそれらを取り除くようにする。エピソードの際は,なだめようとすると逆に興奮してしまうことが多いので,危険(転落,転倒,ガラスなど)に配慮した対策を立てた上で見守る。頻度,程度が著しい場合には少量の抗不安薬(ニトラゼパム(ベンザリン)0.05〜0.1mg/kgやロフラゼプ酸エチル(メイラックス)0.01mg/kg)を就寝前に使用する。三環系抗うつ薬が有効な場合がある。薬物療法は数カ月維持したのち減量する。減量,中止しても再発することは少ない。睡眠時無呼吸に伴う錯乱や遊行の場合には,抗不安薬により無呼吸か悪化し,さらに状態を悪化させる危険がある。年長児,成人での発症例では精神的な負担が誘因となる場合か多く,精神療法などか必要となる場合もある。
症例:夜驚症
5歳の男児。3ヵ月ほど前のある晩から,ほとんど毎晩ねぽけが出現するようになった。夜9時半ごろに入院し、その後11時前後に突然起き上がり泣き始めることが多い。立ち上がり部屋の中を歩き回ったり、階段を下りてしまうことも時々ある。話しかけるとうなずくこともあるが、この間ずっと泣きわめき続けているという。5分ほどで泣き止み自然に寝てしまう。朝は7時半ころ起きるが、ねぽけた記憶はない。精神運動発達に異常なく,通常の脳波記録に異常もない。家族にも同様の症状を呈するものはいなかった。5歳10ヵ月時の終夜睡眠ポリグラフ検査記録で,入眠2時間後の深いノンレム睡眠期に突然起き上がり、泣きわめき始めるエピソードが記録された。このエビソードは8分間で終了,その後自然入眠した。エピソードに先行するてんかん性の発作波は認められず、夜驚症と診断した。診断が確定したため家族の不安は軽減した。ジアゼバム(ホリゾン)5mg(体重20kg)の就寝前投与を勧めたが、実際にはほとんど服用せずにエピソードの頻度が減少、6歳2ヵ月時以降消失した。

レム睡眠行動障害

1)疫学的事項
レム睡眠行動障害(REM sleep Behavior Disorder : RBD)の有病率ははっきりしておらず,多くの症例はほかの睡眠時随伴症として診断されている可能性がある。約1万人の一般住民を対象としたアンケート調査では「夢をみて実際に暴力的な行動を生じたことがある」と答えたものは0.4%であった。この
すべてがRBDではないとしても,高齢者での潜在患者数は少なくないと考えられる。
RBDは特発性と症候性に大別できる。約40%か2次性RBDであり,神経疾患や薬物により引き起こされる。パーキンソン病,脊髄小脳変性症,シャイ・ドレーガー症候群などの脳幹部の疾患で高頻度にみられる。一方,約60%を占める特発性RBDは原因不明であり50〜60歳以降の男性に多くみられる。
2)臨床症状
レム睡眠中には,脳からの運動指令が遮断された,いわば生理的金縛りの状態にあるため,夢見の最中に夢と連動した行動が骨格筋の運動を引き起こすことはなく,静かに夢をみることができる。ところが,RBDでは何らかの原因によってレム睡眠中に,骨格筋の抑制機構が働かなくなり,夢の中での行動がそのまま異常行動となって現れる。
RBD患者では夢の内容が口論する,けんかをする,追いかけられるなどの暴力的,抗争的な不快なものである場合が多く,夢の内容に一致して激しい寝言や叫び声をあげる。また,徘徊したり,隣で寝ている配偶者を殴ったり,けるなどの暴力的行動を認める。さらに,近くにあるタンスや柱にぶつかって本人自身が外傷を伴うことも多い。出現時刻はレム睡眠期に生じるため朝方に多いが,中には約90分間隔で一晩に2〜3回出現することもある。エピソード中に覚醒させることが容易であり,
覚醒直後より疎通性は良好で,異常行動の内容と一致した夢内容を想起できる。アルコールやストレスは増悪因子になる。
3)診断
確定診断には専門医療機関への依頼が必要である。終夜睡眠ポリグラフ検査で,レム睡眠中にオトガイ筋の筋放電の亢進を認めれば診断を確定できる。臨床的に鑑別か必要な疾患としては睡眠時遊行症,前頭葉てんかん,夜間せん妄などがあげられる。配偶者などの家族からの詳しい情報が得られれば臨床症状からだけでもほぼ診断は可能である。
4)鑑別診断
睡眠時遊行症は深いノンレム睡眠中に生じる異常行動であるため,夜間睡眠の最初の3分の1に出現することが多く,覚醒させることが困難であり,3〜8歳の男児に好発する。睡眠中に限って発作が起こる前頭葉てんかんの場合.特徴的な姿勢(ジストニック姿勢)をとり,その行動は常同的であり同一パターンの四肢の動きを繰り返す。発作は就寝直後や明け方の浅いノンレム睡眠中に出現し,好発年齢は思春期から青年期である。発作時脳波を記録することが診断の決め予となる。夜間せん妄では昼夜逆転などの睡眠覚醒リズムの障害を認めることか多いが,RBDでは不眠や過眠の訴えは少なく,睡眠覚醒リズムは保たれている。また,夜間せん妄は意識障害であるため,エピソード中に覚醒させることは困難であり,翌朝に想起することはできない。
5)治療
(1)環境調整
患者や家族にこの病態を十分理解させ,患者の睡眠中の暴力的行動がもとで家族関係が悪化するのを防ぐことが大切である。しばしば家族は患者の異常行動を,故意にやっているとみなしたり,家族に対する隠された攻撃性の表出などと考えていることが多いからである。
寝室の障害物を片付ける,ベッドの使用を中止し,マットなどを利用してより低い位置に寝るようにするなど,寝室環境の改善を試みて,患者自身の外傷や,暴力的行動による配偶者などの同室家族に対する傷害を最小限にする。
(2)薬物療法
ベンゾジアゼピン系薬剤のクロナゼパム(リボトリール)0.5〜2.0mgを就寝前に投与する。しかし,高齢者では眠気などの翌日への持ち越し効果,筋弛緩作用による脱力や呼吸抑制作用による潜在する睡眠時無呼吸の増悪などの副作用を認めることも少なくない。クロナゼパム(リボトリール)が効果がない場合は,イミプラミン(トフラニール)10〜50mgなどの三環系抗うつ薬を就寝前に投与するが,口渇や排尿困難などの抗コリン作用による副作用が出現しやすいので注意が必要で
ある。一方,特発性RBD患者にメラトニンの投与を試み,有効性が認められている。
症例:レム睡眠行動障害
60歳、男性。55歳ごろよりけんかをする夢をよくみるようになり、次第に、隣に寝ている妻を殴ったりタンスをけったりする異常行動が出現した。異常行動の頻度が増加し,柱にぶつかって頭蓋骨を骨折したため検査入院となった。神経学的所見,脳波、頭部MRIでは異常は認めなかった。終夜睡眠ポリグラフ検査ではレム睡眠中に持続性および相動性のオトガイ筋の筋電図の亢進を認めたためレム睡眠行動障害と診断した。クロナゼパム(リボトリール)0,5mgを就寝前に投与したところ、夢の内容が楽しいものへと変わり、また夢をしだいにみなくなった。それととともに異常行動も消失した。

心的外傷後ストレス障害での不眠

1)疫学的事項
心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disor-der : PTSD)では,過去に体験した収安な外傷体験が鮮明に反復して思い出される(心象,思考,知覚として再体験される)。
このような体験に激しい不安,恐怖が伴うことが知られている。本疾患患者の60〜70%以ト.で,外傷体験に関する悪夢による中途覚醒や熟眠感の障害が出現する。PTSDでの睡眠障害は,本疾患の中核症状の1つであると考えてよい。
2)臨床症状
PTSDでは,生死にかかわるような重篤な外傷体験をした後に,反復してその外傷体験が想起され苦痛となる。このため,外傷体験を思い起こさせる行動,場所,人を避けるようになる。
これらの症状と同時に睡眠障害が出現する。PTSDでは,終夜睡眠ポリグラフ検査で,レム睡眠期に本来失われるはずの筋活動が存在し,レム睡眠行動障害と呼ばれる病態を合併することがある。これが悪夢の際に異常行動を引き起こし,ケガの原因になることもある。また本疾患は,うつ病を併発したり,症状から逃避したいという欲求か進みアルコールや薬物を乱用することがあり,この場合にはより睡眠が浅化,分断され悪循環を形成する要因になる。
3)治療
PTSDでの睡眠障害に対する治療はほかの睡眠障害と同じである。睡眠維持障害が多いことから,睡眠薬としては中・長時間型のフルニトラゼパム(ロヒプノール)1〜2mgやクアゼパム(ドラール)10〜15mgなどが適応となる。これらを使用しても効果の乏しい場合には,ベンゾジアゼピン系薬剤への依存形成の可能性を考慮して,睡眠薬の増量は避け,催眠作用のある抗精神病薬であるリスペリドン(リスパダール)1〜2mgなどの併用投与を検討すべきである。悪夢が激しい場合や,レム睡眠行動障害を合併している場合にはクロナゼパムを使用する。また,レム睡眠抑制作用を持つ抗うつ薬であるクロミプラミン(アナフラニール),イミプラミン(トフラ二ール)いずれも10〜25mg程度を投与するのもよい。

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