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睡眠障害の非薬物治療

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睡眠障害の非薬物治療

睡眠衛生教育

睡眠衛生とは,睡眠に関連する問題を解消し,睡眠の質や量を向上させることを目的とした入眠手法や睡眠環境の整備を整えることであり,ひと言でいえば,正しい睡眠知識の普及である。睡眠に限らず,近年の健康への欲求の高まりにより,マスコミ、口コミなどでさまざまな健康知識が氾濫している。この中にはもちろん正しいものもあるが,多くはまったく科学的根拠がないか、あったとしてもその健康法自体はきわめて極端なもので、かえって害をもたらすことも少なくない。また,睡眠に関しては,医師,薬剤師.保健師,看護師などの医療関係者の間にも,誤った知識が広まっている。こうした誤った情報によりかえって睡眠障害を悪化させていたり,睡眠習慣を変えようとして睡眠障害に陥ったり,自分の睡眠が不健康なものと誤解して受診したりといった事例が見受けられる。
ここには,科学的根拠に基づく正しい睡眠知識のみを示した↓
睡眠障害対処12の指針
1.睡眠時間は人それぞれ,日中の眠気で困らなければ十分
睡眠の長い人,短い人,季節でも変化,8時間にこだわらない。歳をとると必要な睡眠時間は短くなる
2.刺激物を避け,眠る前には自分なりのリラックス法
就床前4時間のカフェイン摂取,就床前1時間の喫煙は避ける
軽い読書,音楽,ぬるめの入浴,香り,筋弛緩トレーニング
3.眠たくなってから床に就く,就床時刻にこだわりすぎない
眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする
4.同じ時刻に毎日起床
早寝早起きでなく,早起きが早寝に通じる
日曜に遅くまで床で過ごすと,月曜の朝がつらくなる
5.光の利用でよい睡眠
目が覚めたらII光を取り入れ,体内時計をスイッチオン
夜は明るすぎない照明を
6.規則正しい3度の食事,規則的な運動習慣
朝食は心と体の目覚めに重要,夜食はごく軽く
運動習慣は熟睡を促進
7.昼寝をするなら,15時前の20〜30分
艮い昼寝はかえってぼんやりのもと
夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
8.眠りが浅いときは,むしろ積極的に遅寝・早起きに
寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず
感は要注意
背景に睡眠の病気,専・門治療が必要
10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談
車の運転に注意
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
睡眠薬代わl)の寝酒は,深い睡眠を減らし,夜中に目覚める原因となる
12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
一定時刻に服用し就床
アルコールとの併用をしない
(厚生労働省精神・神経疾患研究委託費睡眠障害の診断・治療ガイドライン)

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1)睡眠時間について
睡眠時間には個人差があり,5時間未満の短時間の睡眠で十分な人から,成人でも10時間以上の睡眠を必要とする人までさまざまである。身体が必要としている時間以上の睡眠をとることは不可能であり,睡眠時間にこだわりすぎるとかえって睡眠が浅くなったり,不眠に陥ることが多い。朝心地よく目覚めることができ、日中過度な眠気がなければ,その人にとって十分な睡眠をとっていることになる。また,朝型の人と夜型の人
がいるように,最適な入眠時刻に関しても個人差かあり,同じ人でも,睡眠時間は季節,加齢によって変動するので,あまり時刻にこだわらない方がよい。学校や仕事などの日常生活に支障が生じない範囲ならば問題はない。昼寝は,若年者では20分以内,高齢者なら30分以内ならば入眠に影響を与えず,午後の眠気を防ぐ作用かある。
2)生体リズムについて
睡眠障害の原因の1つに生体リズムの乱れがあげられる。概日リズム睡眠障害の患者だけでなく.不眠に悩んでいる人では生体リズムの乱れが高率に認められる。したがって,生体リズムを生活のリズムに同調させ,メリハリをつけることは,不眠の解消にも役立つ。生体リズムの同調囚子は多数あるか,その中で光が特に重要である。
光は,生体リズムの同調因子としてもっとも強力なものである。ヒトの眼は強力な調節機構が備わっているため室内の電球や蛍光灯などの光でもかなり明るく感じるが,実際には晴れた日の屋外(約1万ルクス)の20分の1から10分の1の光量しかない。体内時計を同調させるためには屋外の太陽光がもっとも効果的である。入眠直前の強い光は生体リズムを遅らせる作用があり,起床直後の強い光は生体リズムを早める作用がある。
ヒトの体内時計の周期は約25時間であるが,朝の強い光で毎日体内時計がリセットされ,地球の24時間の自転周期に合うようになっている。このため,起床時刻を・定にし,屋外に出るか,雨戸・カーテンを開けて外の光を室内に取り入れることが体内時計の同調に大切である。
日中の光は,覚醒度を上げ,眠気をとる作用があり,昼夜のメリハリをつける作用がある。したがって,日中,特に午前中に太陽光を浴びることで寝つきはよくなり睡眠も深くなる。一方,夜入眼前の強い光は生体リズムを遅らせ寝つきを悪くする。
最近のコンビニエンス・ストア,ガソリンスタンドなどでは1,000〜2,000ルクスの強い照明を使用しているので注意が必要である。なお,屋外では,空や周囲のものから反射してくる太陽光で十分な光量を得られる,網膜に障害を来し,視力障害を残すこともあるので,太陽を直接見てはいけない。
規則的な生活を送ることで,毎朝の光量が確保され,食事,運動といった光以外の同調因子も毎日一定の時刻に体内時計に入力されるので,体内時計がより同調しやすくなり.生体リズムのメリハリがつく.外出をせず,屋外の光を浴びず,運動映も少ない不登校児や寝たきり老人,家に閉じこもっている精神疾患患者においては生体リズムが乱れ2次性の概日リズム睡眠障害が起こりやすい。
3)食事・入浴・運動について
(1)食事
入眠時に胃腸が活発に活動していると睡眠が障害されるので,夕食は入眠の3時間以L前にすべきである。また,消化酵素の働きもいつもの食事の時間に合わせてlこ昇するので,食事の時刻も大体同じにすると,消化がよくなる。
(2)入浴
ヒトの体温は,午後から夕方にかけて最高になり,その後低下して夜明け前に最低となる。体温が下降する時期には入眠しやすく,体温が上昇する時期には入眠しにくいことが明らかにされている。入浴して体温を上げておくと,体温が下がってくるときにスムーズに入眠できることになるが,就寝前30〜60分に熱い湯に入ってしまうと,入眠時刻になっても体温が上がったまま下がらず,かえって入眠しにくくなってしまう。また,熱い湯は身体に負担がかかるばかりでなく,交感神経系の活動を活発にし,入眠を妨げる。就寝前30〜60分に入浴する場合は,40℃前後のぬるめの湯にすべきである。
(3)運動
昼間から夕方の適度な運動は,入眠しやすくし,夜間の睡眠を深くすることが知られている。しかし,夜の激しい運動は就床直前の熟い湯と同じく体温を上昇させ,交感神経系の活動を活発にするため入眠を妨げる。
4)アルコールと嗜好品について
アルコール,カフェイン,ニコチンなどは眠りを妨げる作用がある。これらを習慣的に摂取している場合は,不眠の原因である可能性がある。
(1)アルコール
「睡眠薬を飲んで寝るなら寝酒の方が安全」という誤った知識が広まっている。アルコールは睡眠導入には効果があるが,睡眠後半では逆に睡眠を浅くし,利尿作用もあることから,中途覚醒・早朝覚醒の原因となり,かえって睡眠障害を引き起こす。また,アルコールは容易に耐性を形成し,同じ量では入眠できなくなるため,次第に摂取量が増加することになる。長期化すると,肝障害,アルコール依存症などの危険がある。今日広く使われているベンゾジアゼピン系,非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は,アルコールのように睡眠後半での睡眠障害を起こさない。また,常用量では著しい耐性も形成せず,長期間使用しても身体依存を形成しにくく,肝障害も少ないため,アルコールよりはるかに安全である。決してアルコールを睡眠薬代わりに使用してはならない。
(2)カフェイン
カフェインの覚醒作用はよく知られている。その作用は数時間持続するため,夕食後に摂取したカフェインにより入眠が障害されたり,就床直前のカフェインにより中途覚醒か引き起こされたりする。また,カフェインの利尿作用により,夜中の尿意による中途覚醒も出現する。カフェインはコーヒー,紅茶,ココア,緑茶だけでなく,チョコレート,清涼飲料,健康飲料などにも含まれているので,注意が必要である。最近,入眠にハーブティーがよいと勧められているが,ハーブティーはカフェインを含まないので,夜お茶を飲む習慣がある不眠症の人にカフェインをとらせないようにするためであり,このような習慣のない人がわざわざハーブティーを飲んでもあまり効果はない。
(3)ニコチン
タバコの煙に含まれるニコチンは,吸入直後にはリラックス作用があるが,この作用は急速に消火し,覚醒作用のみが数時間持続する。このため,夜間のタバコは睡眠を障害する。禁煙用のニコチンガム,ニコチンパッチも同禄に注意か必要である。
飲酒しながらタバコを吸ったときなどは,当初アルコールの睡眠導入作用で入眠するが,しばらくして,アルコールとニコチンの覚醒作用,利尿作用により覚醒してしまうことになる。
5)リラックスするために
入眠前に心身をリラックスさせることは,入眠にとって重要である。前述した温めの入浴,適度な運動,満ち足りたセックス・マスターベーションは心身をリラックスさせる。そのほか,心地よい香り,軽い音楽なども心身のリラックスに有効であり,入眠を促進する。過度に睡眠にこだわりを持つと,入眠前に「今日は眠れるだろうか」とかえって緊張してしまうことになり,これが不眠の第一の原因となる。いろいろなリラックス法かあるが.「これなら自分はリラックスできる」と自信を持つことで、より容易にリラックスができるようになる。必要な睡眠時間と同様に自分に合ったリラックス法が大切である。
6)睡眠環境について
騒音,温度,湿度,照度などのさまざまな環境要因によって睡眠が障害される,騒音は,自動車の音など屋外からの音のほかに,隣で寝ている人のイビキ・歯ぎしりなども含まれる。耳栓をしたり,防音設備をするなどを必要とする場合がある。かえってまったくの無音状態でも不安が強まり眠れないこともある,
寝室の室温,湿度も睡眠に影響を与える。前述したように体温は入眠してから夜明け前までドがり続ける。この間,末梢血管が拡張することによって放熱が行われるので,寝間着・布団は湿気がこもらないものがよい。断熱性・保温性がよすぎるのもよくない,理想的には室温を適温とし,寝間着・布団は補助的に用いるのがよい。寝室の照度は,明るすぎた場合には睡眠が浅くなり,遂に,完全な暗闇は不安を引き起こして眠れないこともある。マットレス,敷き布団,まくらも快適な睡眠を得るために重要である.マットレス,敷き布団は必要以上に体が沈み込まないものを,まくらは自分の体に合ったものを使用する,快適な睡眠のためには、これら睡眠環境や寝具に注意する必要があるっ
7)睡眠薬の使用について
睡眠薬は,就床時刻の20〜30分前に服用する。高齢者では,薬物代謝が若年者より低下しており,筋弛緩作用によるふらつきや持ち越し効果によるもうろう状態などの副作用の出現に注意すべきである。一般の人では,睡眠薬は依存や耐性があり怖いという誤った認識があるが,現在使用されているベンゾジアゼピンおよび非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は適正に用いれば依存や耐性は生じにくく,安心して服用できる薬剤である。

認知行動療法

不眠症に対する薬物以外の治療法として,認知行動療法がある。これは.慢性的な不眠に陥った患者が,寝室に行くだけで苦痛に感じるような認知のゆがみを正常化し,寝室に行って眠るという本来の目的に沿うように,行動を制御するという治療法である。この治療法は,薬物療法と併用できるばかりではなく,薬物離脱に際しても臨床的に有効である。
1)刺激制御療法
さまざまな原因で数週間から数カ月にわたって眠れない人は,床について眠れなかったというこれまでの体験や記憶に条件付けられ、床につくという行動でかえって目かさえてしまうと訴える。これは条件不眠と呼ばれている。就床時刻が近づくとイライラするというのも条件不眠に陥っている証拠といえる。

正常の睡眠と条件不眠

正常の睡眠と条件不眠


 
正常な睡眠では.寝室や就床時刻は睡眠を誘導するように条件付けられている。精神的身体的なストレスが加わった場合、一過性の不眠が生じる。不眠が長期化した場合,寝室や就床時刻と眠れないことが関係付けられ.これが次第に強固なものとなり、条件不眠となる。刺激制御療法は,刺激を除去し、この悪循環をとめることで治療を行う。
刺激制御療法では,こうした条件付けられた悪循環を断つために,睡眠を妨げる条件反射を引き起こすような刺激をすべて取り去ることから始める。具体的には,寝具や寝室は夜間睡眠と性生活以外に使わないようにする。さらに寝室で眠れず苦しむという望ましくない条件付けの形成を防ぐために,就床しても入眠できない時は離床するように指導する。
この方法の実例↓
刺激制御法の説明書
1.眠くなったときのみに寝床につきなさい。
2.寝床を睡眠とセックス以外のH的に使わない。寝床で本を読んだり,テレビを観たり,食べたりしない。
3.眠れなければ,寝室を出て別の部屋に行く。本当に眠くなるまでそこにとどまり,それから寝室に戻りなさい。もしすぐに眠くならなければ、再び、寝室から出なさい。この目的は,寝室から不眠を連想する悪循環をとめ.寝室と容易で速やかな入眠を関連付けることである。
4.もしまだ眠れないのなら,夜通し3を繰り返しなさい。
5.いかに眠れなくても,目覚まし時計をセットして、毎朝同じ時間に起きなさい。起床時刻を一定にすることは,体に一定の睡眠覚醒リズムを身につけるのに役立ちます。
6.日中,昼寝はしない。
刺激制御療法により,寝室でリラックスできるという条件付けが強化される。刺激制御療法は,睡眠障害の中でも特に入眠障害と中途覚醒に効果がある。しかし,後に述べるようなほかの行動療法と同様,不眠を治そうとする患者の強い動機付けか不可欠であり,治療者はこの治療法の原理を説明するとともに,常に患者を励まし続けなければならない。単に刺激制御療法の説明書を患者に見せるだけでは不十分である。さらに,治療成功のために重要なことは,起床時刻を一定にし,速やかに太陽光にあたることを徹底させることである。
2)睡眠制限療法
不眠症患者は,少しでも長く眠ろうとして長時同床の中で過ごしていることが多い。これがかえって浅脱略や中途覚醒の原因となっている場合がある。睡眠制限療法は,就床から起床まで床の上で過ごす時間(床上時間)を制限し,床上時間と身体が要求する睡眠時間とのギャップを少なくするとともに,軽度の断眠効果を利用することで不眠を改善する治療法である。
この方法の実例↓
睡眠制限療法の説明書
1.床上時間を2週間の平均睡眠時間(実際に1晩に眠れた時間)プラス15分に設定し,床上時間が5時間を切るような場合は,5時間に設定する.
2.起床時刻は,休日を含め毎日一定にし,就床時刻を遅くすることで計算した床上時間に生活を合わせる。
3.日中に昼寝をしたり,床についたりしない。
4.起床時に何時間眠れたかを記録する。
5.5日間にわたり床上時間の90%以上眠れたら,床上時間を15分増やす。
まず患者に2週間の睡眠日誌を記録させ,それを参考に自分の平均睡眠時間を算出し,床上時間を平均睡眠時間に合わせて制限する。床上時間の下限は5時間とし,起床時刻は一定にする。5日ごとに睡眠時間を検討し,90%以上睡眠がとれるようになったら,15分床上時間を延長するという操作を繰り返す。逆に睡眠時間が85%以下であれば,過去5日間の平均睡眠時間まで床上時間を減らす。この方法によって,身体が必要とする分だけ床上で過ごすことになり,熟眠感が得られる。少なくとも床の中にいるときには眠ることができるという条件付けがされ,床に入る前の不眠への不安感が軽減される。患者は8時間眠らないといけないなどのように睡眠時間そのものにこだわりを持っている場合が多いため,睡眠衛生に関する理解が前提条件となる。
3)筋弛緩療法
不眠症患者では就寝前でも交感神経系の緊張が完遂しており筋緊張も高い状態にあり,これが睡眠障害の原因になっている場合かある。この治療法は,末梢の筋肉を弛緩させ,さらに全身の持続性の筋緊張を減弱させることによって,スムーズな人眠へと導く。筋弛緩療法には特定の部位の筋緊張の解除から,全身の筋群を順序だって体系的に弛緩させる漸進的筋弛緩療法までがある。漸進的筋弛緩療法はヤコブソンにより考案されたもので,患者に筋緊張の存在を認識させ,この緊張をいかに制御するのかを学ばせる。まず,患者に筋緊張が高まった状態と弛緩した状態の差を明確に認識させるため,前腕部,上腕部,頚部などの特定の筋肉を収縮させ,筋緊張が高まった感覚を覚えさせる。次に,緊張した部位の筋肉を弛緩させ,筋緊張が解けていく際の感覚と,筋が弛緩した状態の感覚を覚えさせる。
腕,顔面,頚部,肩,.ヒ背部,胸部,腹部,下背部,竹部,大詔,下腿,全身の順に筋肉を弛緩させていく。これにより,持続性の筋緊張をほぐし,睡眠の障害を取り除く方法を学ぶことができる。
1日2〜3回行うか,最終回は就寝直前に行うのがよい。
4)自律訓練法
自律訓練法とは,注意の集中や自己暗示の練習を段階的に行うことで全身の緊張を解き,心身の状態を自分自身でうまく調整できるように工夫された段階的訓練法である。臨床的には睡眠障害のほかにも,心身症や神経症の治療やストレスの解消などに用いられている。催眠状態になってリラックスすると手足が温かく重たく感じ,呼吸は楽になり心臓は規則正しく静かに動き,身体は気持ちよく温かく感じる。自律訓練法は,これらの生理現象を逆に利用し,リラックスした状態を引き起こせるように訓練するものである。以下の6段階の各項目を一定の順序で自己暗示をかけ練習していく。各項目は,①重感練習,②温感練習,③心臓調整練習,④呼吸調整練習,⑤腹部温感練習,⑥額涼感練習よりなる。
具体的には,この順番で行う↓
自律訓練法

自律訓練法


実際には,重感療法では,最初「右手(利き手)が収い」という自己暗示を20〜30秒行う。自己暗示を行った後、腕の屈伸3回,深呼吸,開眼という消去動作を行う。右腕の、収い感じか得られるようになったら次の段階に進む。もし得られない場合でも1週間後には次の段階である「左腕が重い」という訓練に進む,このようにして,各段階を進んでいく。各訓練終了時には必ず消去動作を入れる。練習は1セッション3回で,これを朝,昼,夜に各1セッションずつ行う。自律訓練は,室内の静かな場所で行うと治療効果を高める。身体を圧迫するような衣服は着用しないか,あらかじめ緩めておく。姿勢は,仰臥姿勢,安楽いす姿勢,単純いす姿勢などがあるか,本人が楽な姿勢で行う。
自律訓練法では,このように段階的に自己暗示を繰り返し,リラックスした状態を作り出せるようにし,心身の緊張を解くことで睡眠を促す。
5)バイオフィードバック法
バイオフィードバック法とは,自分自身では感じることかできない程度のごく小さな身体の変化を特定の機械を用いて音や光などに変換してわかりやすくし,その変化をコントロールできるように訓練するものである。
不眠症の患者では,身体の筋肉が緊張している場合か多いので,筋電図を用いる場合が多い。通常、患者の前額部に筋電図用の電極を取り付け,筋の緊張を音の高さに変換する。患者は,この音を聞きなから筋肉の緊張を減少させるように訓練を行う。筋肉の緊張が高いときには高い周波数の音が,緊張か減少すれば低い周波数の音になる。
このように,バイオフィードバック法により筋緊張をほぐすことで,入眠をしやすくすることができる。
6)行動療法の組み合わせ
これらの行動療法は,単独で行うよりも組み合わせて行うことで効果はさらに大きくなる,また,薬物療法と組み合わせることも可能であり,その際には薬物単独より効果の持続期間は延長する。

精神療法

不眠は臨床場面で頻繁に遭遇する訴えの1つである。しかし,ひと口に不眠といってもその病態はさまざまであり,薬物治療の必要のない場合から,通常の睡眠薬を投与するとかえって病状が悪化してしまう場合までが含まれている。不眠症の大多数を占める神経症性不眠では,不眠に対する恐怖感がさらに不眠を悪化させるという悪循環に陥っており,睡眠・睡眠薬に対する誤った知識を持つようになると薬物治療もうまくいかないことが多い。このため,不眠を胞訴とする患者の治療に際しては,不眠を引き起こしている基礎疾患,あるいは薬物治療の有無にかかわらず精神療法的アプローチが極めて重要である。本項では,神経症性不眠症に対する精神療法を中心に概説する。
1)医師・患者関係の確立
あらゆる疾患に対する治療的接近に際してと同様,不眠症患者の治療においても,まず第1に良好な医師・患者関係の確立が重要である。信頼関係確立の第一歩は,患者の訴えによく耳を傾ける。不眠症忠行の多くは神経質な性格傾向を持ち,その訴えが極めて執拗で主観的虚構が目立つ場合も多く,特に精神科以外の外来で時間を割いて患者の訴えを十分に聞くことは困難である。しかし,たとえ,忠者が自分の言いたいことをすべて訴えられなかったと感じたとしても,短い時間の中ではあるが極力患者の訴えを間こうというこちらの姿勢が伝われば,患者の信頼感を得ることができ,その後の精神療法,薬物療法がスムーズに進行する。患者の訴えのすべてに同意したり,医学的解説を加える必要はなく,要所要所で理解を示し「それはたいへんですね」などと受容的に接するようにする・,高圧的な態度をとったり、退行の誤解を医学的に解きほぐそうなどとしても,かえって執拗な訴えを誘発することが多い.また,暗示をかけようとして「この薬を飲めば一発でよく眠れる」などと大言壮語するとかえって患者の信頼を火うことが多い、身体疾患・常用薬の有無,睡眠習慣・睡眠環境.睡眠障害の症状(人脈障害か.中途覚醒か,早朝覚醒かそのほかの睡眠障害か),不眠が出現した際の誘囚および状況因については精神科以外でも聴取しておく必要がある。こうした患者に関する情報を把握した上で、医師と患者間に協力関係が確立してはじめて良好な治療効果が期待できることになる。
2)精神療法のポイント
不眠症患者に対する精神療法においてもっとも収侭な点は,次に述べるような不眠の発生機序を患者に十分理解させ,患者の睡眠に対する誤った知識を是正することである。
(1)不眠の発生機序
何らかの心理的ストレスや環境変化による一過性の不眠は,生体の防御反応として正常なことである。神経質で完全主義の性格傾向を持つ人ではささいなことでも一過性の不眠が出現しやすい。眠れないことに対する過度の恐怖自体がストレスとなったり,寝室以外では居眠りできるのに寝室に入ると不眠の恐怖がよみがえるなどといった条件付けにより持続的になったのが神経症性不眠症である。
わが国独自の精神療法理論である森田学説では.神経症性不眠症(森田学説では神経質性不眠という)の発生機序をヒポコンドリー性基調(自己の心身の状態に過度に敏感となる傾向)のある者が,誰にでも生じうるささいな睡眠変化を病的で危険なものと考え,過度に注意を向け不安を強く抱くにいたった,一種の不眠恐怖であるとしている。
神経症性不眠症の患者では眠ろうと努めれば努めるほど眠れなくなるのに対して,眠ろうとはしていない時,たとえば読書中,テレビを見ている時などには容易に入眠できることが多い。
終夜睡眠ポリグラフ検査や活動量測定の結果では入眠までの時間(入眠潜時)の延長,睡眠効率の低下,覚醒回数および覚醒時間の増加などの所見が認められるが,その程度は比較的軽く,むしろ自己の睡眠状態に関する主観的評価と客観的評価が一致しない場合が多い。つまり神経症性不眠症は自己の睡眠問題のみに強くとらわれ,このとらわれにより良好な睡眠が持続的に障害されている状態である。
不眠症の精神療法に際してはこうした不眠の発生機序,あるいは患者の心理機制を十分に理解し,患者に対してもわかりやすく繰り返し説明し,まず患者自身の理解を深めることが重要である。
前述したように,神経症性不眠症者では睡眠状態に関する主観的評価と客観的評価との間に大きな解離が存在することが多い。たとえ客観的には深刻な睡眠障害が存在していなくとも,患者自身は強い不眠感を自覚しているのであり,検査所見により患者の睡眠に関する自己評価を否定することは治療関係を損ない,かえって逆効果となることが多い。検査による客観的所見はあくまでも患者の不安の軽減に利用すべきである。
(2)正しい睡眠に関する知識の伝達
不眠症患者は「人間には8時間の睡眠が必要である」「睡眠不足になると取り返しのつかない病気になる」「睡眠薬は癖になり危険な薬である」「睡眠薬を飲み続けるとぼける」「睡眠不足を解消するには長く床に入って長く寝る必要がある」などといった誤った知識を持つものが多い。これに基づいて,不眠の弊害を拡大解釈し,不眠・睡眠薬を必要以上に恐れ,かえって熟眠感を損なうような睡眠習慣を形成している。そのため,患者に対し睡眠に関する正しい知識を教育する必要がある。
たとえば,2〜3日間不眠か続いても決して心配するような事態は生じないこと,あるいは睡眠が本当に必要な状況になれば人はどんな状態(たとえ歩行していても)でも入眠してしまうこと,などを説明するのも治療上有効である。また,眠ろう眠ろうと努めることは不眠に対してむしろ逆効果であり、眠れるだけ眠れば十分であるといった考えを持つように指導することも有効である。
3)森田療法に基づく生活指導
前述の事項を十分患者に理解させた上で.不眠を改善するための生活指導を行う。
森田療法では7〜8時間の床上における休息期間がとれれば睡眠時間は短くとも十分であるとしており,8時間以上床につくことを禁止している。夜間の良好な睡眠には日中の適度な運動が必要であることを説明し,前夜の睡眠状況とは無関係に,たとえ主観的にはまったく眠れなかったとしても一定の時刻に起床し,起床後は屋外に出て散歩などの適度な運動を行うように指導する。最近の研究によっても,朝の時間帯の高照度光は体内時計に作用し適切な睡眠覚醒リズムを維持するのに重要な
役割を担っていること,また日中の運動は夜間の睡眠を深くすることが明らかにされている。
実際の臨床場面では睡眠薬を投与し,多少なりとも患者の不眠を軽減させた上で本格的な精神療法を行うのが現実的である。薬物校訓こ際しては,不眠症患者の多くは睡眠薬を「危険な薬である」と誤解しているので,投与する薬物の薬理特性,予想される効果と副作用および注意事項などについて十分説明する必要がある。不眠を訴える患者に対する精神療法について森田療法を含めて概説した。治療に際してまず重要なことは不眠を引き起こしている原疾患に関する正確な診断である。次に患者の訴えをよく聞き良好な医師と患者関係の確立に努めるべきである。患者の不眠を引き起こしている機序を十分理解・し,患者に対してはそれをわかりやすく説明し,その上で睡眠に関する教育や生活指導を行うのが原則である。精神療法的アプローチが薬物療法をより有効なものにすることを強調したい。

高照度光療法

高照度光療法とは,1日のうちのある時間帯に数十分から数時間程度,患者に高照度の光を照射する治療法である。高照度とは2.000〜2,500ルクス以上の照度のことをいう。1982年に,毎年冬になるとうつ状態を繰り返していた症例に対して高照度光を照射したところ,抑うつ状態が改善したという報告がなされた。その後,こうした病態は季節性うつ病と分類されるようになり,高照度光療法はその第1選択の治療法として認知されるようになった。また,高照度光には生体リズムの位相を変化
させる作用があることが明らかにされ,概日リズム睡眠障害や不眠症などの治療法に用いられるようになった。
1)治療の方法
高照度光療法には通常2.500〜10,000ルクスの高照度光が用いられる。照射装置としては,蛍光灯を並べたものが用いられ、室内の天井や壁面に埋め込まれたもの,携帯型のものがある。患者には,高照度光照射装置の前に座り,光源を1分間に数秒以上見つめるように指示する。最近では,電気スタンド型照射装置やサンバイザー
方式のものが開発されている。

高照度光療法

高照度光療法


2)副作用
副作用は少ないが,限精疲労,頭痛,倦怠感,いらいら感,吐き気などの症状が認められることがある。副作用のために高照度光療法の中断が必要になる症例は現実にはごく少数である。
3)適応
(1)季節性うつ病
季節性うつ病は,毎年秋から冬にかけて抑うつ状態か出現し,春になると自然寛解し,夏季は正常状態になるという特徴を持ったうつ病である。抑うつ気分,不安,精神運動制止などのほかに,過眠,過食,炭水化物渇望といった,典型的なうつ病では出現しにくい症状が認められる。季節性うつ病では,日長時間が短く日照時間が不足する冬季に限ってうつ病相が発症すること,緯度の高さと季節性うつ病の発症率に正の相関がみられることなどから,季節依存的な発症の原因は,日照の不足によって生じる生体リズムの異常ではないかと推測されている。このようなことから,季節性うつ病に対する第1選択の治療法として,高照度光療法が用いられる。一般的には,早朝あるいは夕方に1〜2時間程度,2.500〜10,000ルクスの高照度光照射を行う。効果は比較的早く認められ,1週間程度で改善されることが多いが,中断すると再発する可能性が高いので,冬季の間は連日行うほうがよい。頻度は少ないが,治療中に噪状態に移行することがあり,このような場合には速やかに高照度光療法を中止する。
(2)概日リズム睡眠障害
ヒトの体内時計は,ほかのほ乳類と同様に太陽光(高照度光)により生体リズムの位相を変化させ,外界の明暗周期へ同調する機能を持つ。
早朝の時間帯に高照度光を照射すると,深部体温リズムやメラトニンリズムなどの生体リズム位相が前進し入眠の時刻が早まり,夜の就寝時刻前後に高照度光を照射すると生体リズム位相が後退し入眠の時刻が遅れる。一方,日中の時間帯の高照度光は位相反応を引き起こさない。これらの光情報は網膜から網膜視床下部投射を通じて体内時計に伝達される。したがって,アイマスクをかけて光を照射しても位相反応は起こらない。
こうした知見に基づき,体内時計の機能不全が関係していると考えられている概日リズム睡眠障害に対して,高照度光照射が治療として応用されるようになった。すなわち,人工照明器を用いて高照度光を一定時間照射し,生体リズムの位相を変化させることによって,睡眠相を望ましい時間帯に矯正するという方法である。
光によるヒト生体リズムの位相反応

光によるヒト生体リズムの位相反応


この治療法では,上の図に示すような位相反応を念頭に置き,前進あるいは後退するのにもっとも適切な時間帯に高照度光照射を行い,反対の方向への位相反応が起こりうる時間帯には,サングラスなどで眼に強い光が入らないようにする。
睡眠相後退症候群では,睡眠相の前進をさせるため朝に高照度光照射を行う。非24時間睡眠覚醒症候群では,毎日睡眠相が遅れていくので,夜間の適切な時間帯に睡眠相がある時刻の朝に高照度光療法を行い,睡眠相か遅れるのを防ぐ朝の高照度光療法は,自然に覚醒できる時刻の2〜3時間前に起床させ,
2時間程度行う、1〜2週間は,同じ時間帯に行う。これで、入眠時刻の前進や固定ができたならば、照射時刻を1時間早める。
これを繰り返し、望ましい時間帯に睡眠相を固定させる。さらに,高照度光療法とともに,自然に入眠できる時刻の5時間前になったら,高照度光(日光)を避けるためにサングラスなどを用いる。軽症の場合には,規則的な日光浴などが効果をあげる場合がある。
(3)高齢者における睡眠障害
歳をとると早寝早起きになる。これは,加齢によって生体リズムが前進するという生理的な変化から起きると考えられている。中には,入眠・覚醒時刻が極端に早まり,明るいうちから眠気などが出現してくることがある。こうした高齢者特有の睡眠障害に対して,夕方から夜同入眠前に高照度光療法を行うと夜間の深い睡眠が増加し,中途覚醒が減少する。これは,前進した生体リズムを高照度光療法で後退させることによると考えられている。
高齢者や痴呆患者の中には,昼夜逆転したり,睡眠覚醒リズムが不規則になったりするものがみられる。これは,体内時計機構が十分に働いていないことから引き起こされる。原因の1つとして,社会生活の第一線を退いたことで対人交流や外出の機会が減り,さまざまな同調因子が減弱することがあげられる。
白内障などによる視力低下は,光への感受性を低下させ,生体リズムをうまくリセットできない原因となる。
脳の変性や血管性障害など器質的変化により,体内時計そのものの機能が低下している場合も生体リズムは不規則になり,昼夜逆転となる。重症の場合はせん妄状態や異常行動を引き起こすことがある。
高照度光療法を午前中や日中に行うことにより,生体リズムが正常化し,夜間睡眠をとれるようになり,異常行動やせん妄状態が改善されることがある。

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